阿蘇の田舎の絵本屋


by taketonbon
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あの頃はフリードリヒがいた

清水真砂子さんの講演会やエッセイ集で触れられていたこの本。
やっと読みました。

1925年からの普通のドイツ人家族の話です。
ヒトラーの影響が徐々に強くなって、
隣に住むユダヤ人一家が迫害されていく展開には、
初めて「読みたくないなぁ・・・だけど気になって仕方ない」
という感情をいだきました。

このドイツ人一家は、ナチス党に入ることで、
仕事に就くことができ、暮らせるようになります。
時代に乗らなければ生きていけないという現実。

あとがきで、訳者がドイツのどこにでもあった話だろうと書いています。
訳者が戦後数十年後、ドイツの本屋で
店員にしきりに薦められたのがこの本だったそうです。

国が人々の思想を操っていくという様が、
同じように日本でも戦時中にあったのだけれども、
今の原発安全神話と重なってしかたありませんでした。

とても深い本です。

あのころはフリードリヒがいた
ハンス・ペーター・リヒター作 上田真而子・訳
岩波少年文庫 ¥714

by taketonbon | 2011-07-20 11:21 | 本棚 | Comments(0)